お盆やお彼岸のお墓参り前に確認しておきたいお墓掃除のまとめ

お盆やお彼岸はお墓参りに行かれる方も多いのではないでしょうか。お墓参りに行く前には墓石や周辺のお掃除をします。

でも、このお墓掃除方法は間違えてしまうと墓石が変な色になってしまったり、ピカピカだったのにキズがついてしまったり、角などが欠けてしまったり…ということも少なくありません。

そこで今回は「これだけ知っていれば大丈夫!」というお墓掃除に役に立つ情報をご紹介したいと思います。

お墓掃除をする前に

お墓掃除はお参りする方の状況によって、かかる労力が異なってきます。

例えば、遠方にお墓がある方は移動が何よりも大変です。
ですが、近くにお墓がある方は「毎週お参りがてらにお掃除しています」というお話もよくお聞きします。

「お盆」「お彼岸」「ご命日」を前にしてお掃除される方が多いのですが、これと言って「お掃除はこの時期にしなければいけない」ということはありませんので、状況に合わせて無理なくお掃除するようにしましょう。

お読みになりたい段落まで移動することができます。
→お掃除をする前に
→必要な時間と道具
→パーツごとのお掃除方法
→掃除道具などの片付け

お墓掃除に必要な時間と道具

お墓の基本的なお掃除はおおよそ1時間程度で終わります(墓石本体のお掃除)。

ただし、墓地のサイズが大きかったり、玉砂利や雑草の量が多い場合はその分時間がかかってしまいます。

他にも水道が遠いとお掃除に時間がかかります。
お墓掃除には思っているより水を大量に使います。水道が予想以上に遠い場合、予定時間に終らないことがあります。
一番近い水道の場所を把握しておきましょう。

そして、お掃除開始の時間は午前中がオススメです。
午前中にお掃除を開始すれば気温もそんなに高くないので疲れがたまりにくいのです。
夏場など暑い時期に午後からお墓掃除を開始すると気温も高くなり、かなり疲れてしまいます。

午前中にお掃除を開始すると、お掃除が完了するころはちょうどお昼くらいの時間になります。
近くの飲食店で昼食をとりながら座って休むことができます。
昼食も終わり、午後からお墓参りする時には、墓地に向かう途中でお供え物や花を買うことができます。お供え物が悪くなったり花もしおれたりしにくいというメリットがあります。
さらに「予想以上にお掃除に時間がかかってしまった…」「帰りの渋滞に巻き込まれた…」という場合にも時間の余裕があるので安心です。

午前中にお掃除をすると、このようなメリットを得ることができるのです。

「墓石本体」と「墓石周辺」に分かれるお墓掃除

お墓の大きさにもよりますが3平米程度のお墓を本格的に綺麗にする場合は2~3時間程度の時間がかかります。

墓石に付いたろうそくの蝋や苔や水垢を除去したり、玉砂利を洗ったり、雑草を抜いたり、お隣のお墓との間やお墓の前の通路に落ちているゴミ拾いをしたり…。意外といろいろなことをします。

ですが、基本的なお掃除だけでもお墓を十分に綺麗にすることができます。

お墓の基本的なお掃除は「墓石本体のお掃除」です。
時間と体力に余裕があるようであれば「玉砂利」や「周辺のお掃除」をお掃除するようにしましょう。(水垢を完全に落とす場合もかなりの労力がひつようになる場合がありますので、時間と体力と相談しながら行うようにしましょう)

墓石の掃除に使う道具

お墓掃除用に専用の洗剤なども販売されていますが、基本的には簡単な道具と水だけでも十分に綺麗にすることができます。
「お墓掃除に使ってはいけないもの」や「お墓掃除に使える安くて便利なもの」などの意外な道具もございますので合わせてご紹介したいと思います。

このお掃除道具だけは必ず準備

墓石本体と墓石周辺のお掃除に必要になる道具をご紹介いたします。
全て100円均一のお店で買うことができる道具なので、墓地へ向かう途中でも準備することができます。

タオル
墓石の水気をとったり、石の花立てや香炉をずらして仮置きする場合に利用します。なるべく柔らかく、吸水率が良いタオルがオススメです。
バケツなどの容器
お墓掃除に使う水を運ぶために使用します。
スポンジ
キズが付かないように食器用のスポンジなどの柔らかいものを利用します。
軍手
滑り止めの付いていないものを使用します。墓石を優しく手洗いしたり、石の花立てや香炉など避けた方が掃除をしやすいものを運ぶ際にも利用できます。
歯ブラシ
彫刻部分を綺麗にするために利用します。
ゴミ袋
墓石の周辺の雑草やゴミなどを入れるために使用します。

こんなお掃除道具もあると更に便利

お墓掃除をするために必ず準備しなければいけないというわけではありませんが、準備しておけばお墓掃除がとっても楽になります。

キャスター付きポリタンク
お墓掃除には大量の水を使います。
バケツだけの場合、水道まで何往復もすることがほとんど。数キロあるバケツを何度も持ち上げたり、運んだりすると腰に負担がかかります。
キャスター付きポリタンクを利用すれば水の運搬がかなり楽になります。
キャスターの大きめのものをえらぶと状況の悪い通路でも楽に運搬することができます。
プラスチック製のスクレーパー
ろうそくの蝋が垂れてしまっている部分を綺麗にしたり、苔などを削ぎ落とすために利用します。
植物繊維製のたわし
一般的に亀の子たわしと呼ばれる茶色のたわしです。
墓石で綺麗に磨いてある場所への利用はオススメできませんが、滑り止め加工(石の表面がザラザラとした部分)の部分の泥を落とす場合にとても便利です。
シャベルとザル
玉砂利を綺麗にする時に利用します。またシャベルは大きな雑草の切断や根こそぎ取り除く時にも利用できます。
熱中症対策グッズ
炎天下でお掃除をする場合には熱中症に注意が必要です。
めまいでよろけて墓石に頭などをぶつけてしまうと大変危険です。
お盆の時期のお掃除には直射日光を避けるための「帽子」、それと水分と塩分が補給できる「経口補水液」だけは必ず準備するようにしましょう。
経口補水液は近隣のスーパーなどに立ち寄れば100円程度で準備することができます。
また首元を冷やすための冷却グッズも炎天下の中では非常に有効です。

【注意】墓石に使用してはいけないお掃除道具

墓石は石で作られているから頑丈!と思ってしまいますが、実はデリケートな部分もあります。
間違った道具を使用してしまうと「墓石の表面に大量のキズが付く」「石が変質する」「石が欠ける」など、修復が必要になってしまうことがあります。

みんなで気持ちよくお墓参りするためのお墓掃除。お墓の様々なトラブルをしっかり防止するためにも以下の道具は使わないようにしましょう。

洗剤
※食器用洗剤やシンナー、塩素系・酸性の洗剤は使用厳禁
「墓石用洗剤」と書かれているものもありますが、石の種類やコーティングの状況によっては使用できないものもあり、専門家の知識が必要になるケースがあります。
間違った洗剤を使用してしまうと、墓石のコーティングが剥がれたり、表面にマダラ模様が出てしまいます。
強力な洗剤だった場合、洗剤と汚れが墓石に浸透してしまうこともあります。
ほとんどの汚れは水で落ちますので洗剤は極力使用しないようにしましょう。
金属製スクレーパーなどの石にキズを付ける可能性のある道具
金属のスクレーパーはプラスチックのスクレーパーより汚れを落とし易いのですが、墓石の表面に擦ったようなキズを付けてしまうことがあります。
力加減で調整可能ですが、慣れない作業なので「大丈夫だと思って力を入れたら墓石にキズが…」ということも少なくありません。
細かなキズは墓石が濡れた状態だとほとんど見えませんが、いざお参り!と墓石が乾いた時に見てみると「なんだこの細かいキズは…」というくらい目立ちます。
キズの修復には磨きなおしが必要で、費用もかかります。
金属製のスクレーパーの使用はなるべく避けましょう。
金属製のたわし
スチールウールや金属製のたわしで墓石をゴシゴシこすってしまうとキズが付いてしまいます。
メラミンスポンジ
水だけで様々な汚れを落とすことのできるメラミンスポンジですが、綺麗に磨いてある部分に使用すると細かなキズが付いてしまうことがあります。
ステンレス製のパーツもメラミンスポンジを使ってしまうとキズが付いてしまうことがあります。

お墓のパーツごとのお掃除方法

お掃除はまずお墓の前で手を合わせて一礼するところから始まります。

次に「墓石部分」からお掃除をして、その後に「墓石周辺部分」を綺麗にします。

墓石部分
石塔、外柵、彫刻部分、香炉、花立、ステンレス部分、玉砂利に分かれます。
墓石周辺部分
お隣のお墓との間、通路部分に分かれます。

そして最後に後片付けをしてお墓の前で一礼をしてお掃除完了です。

墓石部分のお掃除方法

墓石部分は上のパーツから下のパーツの順番でお掃除します。ステンレス製のパーツは洗剤を使用することもできます。
全てのパーツのお掃除が終った後に、パーツを元の場所に戻して墓石部分のお掃除は完了です。

石塔
まずは石塔の一番上から水を満遍なくかけ、軍手やスポンジで磨いていきます。
ろうそくの蝋、苔がこびりついてしまっている場所はプラスチック製のスクレーパーで削り取った後に軍手やスポンジで磨きます。
花立て
石の花立て部分から花を挿すステンレス製の筒を取り外します。
石の花立ての周辺をお掃除する場合はタオルの上などに移動させてからお掃除します。
石の花立てを地面の上に直接置いてしまうと小さなキズがたくさんついてしまいます。
十分に水をかけてから軍手やスポンジで磨いていきます。
香炉
香炉からステンレス製の香炉皿がある場合は取り出します。
こちらも石の部分には十分な水をかけてから軍手やスポンジで磨きましょう
彫刻部分
「○○家之墓」などの大きな彫刻部分は軍手、スポンジ、歯ブラシで、「ご戒名」などの細かな部分は歯ブラシで優しく磨くようにしましょう。
※彫刻が細かい部分は欠けなどに十分注意しながら磨くようにしましょう
ステンレスパーツ
ステンレス製のパーツは汚れがひどい場合に洗剤を使用出来ます。
ただし、洗剤の種類によってはムラが出たりするものもあるのでステンレス専用のものをご利用ください。
玉砂利
玉砂利のお掃除は単純なのですが、量によって重労働になります。
まず、シャベルで玉砂利をザルに入れ、水で泥を洗い流します。
洗い終わった玉砂利を元の場所に戻して完了です。
外柵
外柵のお掃除方法も石塔のお掃除方法と変わりません。
汚れた水が外柵部分に溜まってしまうこともあるので確認しながらしっかりと水で洗い流すようにしましょう。

最後に濡れている墓石やステンレス部分の水気をタオルで拭き取り、全てのパーツを元の場所に戻して墓石部分のお掃除は完了です。

墓石周辺部分のお掃除方法

周辺部分は雑草を抜いたり、落ちているゴミを拾ったりします。

雑草
雑草は軍手を装着して手で引き抜きますが、大きな雑草などは手で引き抜けないこともあります。
そのような大きな雑草は、シャベルを利用して根の部分を切断しながら引き抜いていきます。
雑草が多い場合はゴミ袋にまとめながら作業するとスムーズです。
通路部分
まずは手で拾うことができるゴミを全て拾います。
墓石本体のお掃除で汚れた水が溜まっている部分は、バケツやポリタンクに残った水で排水溝の方に押し流します。

掃除道具などの片付け

バケツやポリタンクに残っている水を捨て、使った道具を片付けます。墓地にゴミ捨て場がある場合には雑草やゴミなどを捨てることができますが、ゴミ捨て場がない場合は持ち帰りましょう。

最後にお墓の前で手を合わせて一礼してお墓掃除は完了です。

お墓掃除まとめ

自分がお世話になった大切な大切な人達(ご先祖様やご両親)、お参りをするために遠くから集まってくれた兄弟や親族たちのために「お墓を綺麗にしてあげたい、綺麗なお墓でみんなと会いたい」という気持ちの表れがお墓掃除なんだと思います。

ですが、お墓掃除はとても大変な作業です。
(炎天下でのお掃除になると本当に大変です)

気持ちよくお参りするためのきっかけとして、この記事が皆様のお役に立てば幸いです。

ご不明な点やご不安な点などございましたら「まごころスタッフ」までお気軽にお問い合わせください。

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