- お墓の工事
- 2016.04.09
見えないからこそ、お墓を建てる前に知っておきたいこと
今日は、お墓を建てるときについ見落としがちで、でも知っておいたほうが良い大事なポイントについてお話しします。
石でできたお墓が重いであろうことは、容易に想像がつくかと思いますが「お墓の重さがどれくらいになるか」などと考えられたことはあるでしょうか?
標準的なものでなんと1.5トン…。
ほぼ普通車一台分の重さ(!)になるのです。
つまり、お墓を支える「基礎」がいかに大切であるかをおわかりいただけると思います。
「基礎」は、文字通りお墓の基礎、いちばんベースになる部分です。
基礎工事がきちんと行われていないと、お墓が年月とともに傾いたり地震で倒れやすくなってしまいます。
ただの土の上に建てたり、基礎があっても薄い基礎ではお墓の重さが支えきれなくなります。
コンクリートと鉄筋はベストパートナー
一般的に基礎に使われるコンクリートには、折れやすいという特徴がありますがこの弱点を補うのが鉄筋です。
コンクリートの中に鉄筋を張り巡らせることによって、強度を持たせるのです。
一方、鉄筋は鉄ですから、錆びやすい。
コンクリートはアルカリ性のため、中の鉄筋を酸化(サビ)から守ります。
お互いの弱点をお互いの特性で克服しているというわけです。
ところが、残念なことに、基礎にコンクリートを打っても鉄筋をきちんと使っていない石屋さんも未だにいます(雪の少ない関西地方などに多いです)。
ただ鉄筋を入れればよいという訳でもありません。
実は多くの現場を見ていると、鉄筋を直接地面に刺してしまっています。
鉄筋を地面に直接刺してはいけない理由
これがなぜいけないのかというと、鉄筋を直接土に刺すと地面から水分を吸ってサビをもらってしまい、
さらに鉄筋を伝わって、せっかくのコンクリートの内部までサビが伝播していってしまうからです。
鉄筋が錆びてしまえば、内部の耐久度を落としてしまいます。
ちなみに私たちは、現代の石職人のこだわりとしてスペーサーという部材を使い、鉄筋が直接地面につかないような工法をとっています。
お墓を建てるときには、どうしても主役の「墓石」の方ばかり目がいきがちですがこれを機会に、縁の下の力持ち「基礎」にも関心を持っていただければ幸いです。
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